湯のみに映る「残月」

菓子はやっぱりいい。
この時期、外から帰ってきてまずやるのがお湯を沸かすこと。寒いもん。
そして沸くのを待ちながら、紅茶にするか、日本茶にするか考える。
紅茶はわりとどんな食べ物にもあうけれど、日本茶にはやっぱり和菓子だ。


僕の中の和菓子ランキングで一位に輝くのがこれ。
とらや残月だ。
404 Not found | 「とらや」「TORAYA CAFE」



このページの写真、本当にうまそうだな。
あんこを包む焼き皮がは、見た目よりも固い。これがまた絶妙な歯ごたえでたまらんのです。
そしてやっぱり特筆すべきはあんこの質。実に上品だ。
しつこすぎない甘さに、こしあんながら小豆の香りがしっかりとするのだ。
ショウガの風味がまた味を引き締めるのに一役買っている。
「残月」という名前もまた風流で、この残月を少しかじってはお茶を飲むのが好みだ。
ジジ臭いことこの上ないが、至上の時なのでやめられん。


「とらや」は明治の天皇の遷都と共に東京に店を開いた、京都の和菓子屋。その歴史は室町時代からというので驚きである。
ま、とにかく高い。羊羹の「夜の梅」なんて一本2000円以上する。とても買えない。
紹介した「残月」は一個250円で、まだ買えるレベル。けれどもしっかりととらやクオリティを楽しめるのでおすすめだ。


和菓子はいい。だらだら冬の夕焼けを見ながら食べる和菓子は最高である。