ネタ帳のススメ

突然だが僕は自分だけのネタ帳を持っている。高校生のころから書き貯めたネタ帳はノート三冊。
僕の貴重な資料ともいえるし、ただの雑記メモとも言える。
僕の書くネタとは純粋な知識だったり、小説を書くときの資料だったり、アイデアだったり、そういった取り留めもないものだ。
高校時代に当時はすごい発想だと思って書き留めたネタも、掘り返してみるとどうでもいい事だらけだったり。
けれどもネタ帳を作る目的は、そういったネタの記録だけにはとどまらない。
ネタ帳を読むとなぜだか自然とその当時の志向、感性、感覚が次々に浮かんでくる。
これが日記だとまず事象ありきなので、読みやすいけれども日々を後追いした感想になってしまう。
ネタ帳は思った瞬間に大した考えもなく書き込んでいくものなのでネタ一つ一つは大した意味がない。
けれども、そのページに書き留められた単文や単語が色々な記憶を呼び起こしてくれるのだ。
ネタとは言ってみれば切り取られた日常の最小単位なわけで、そこから始まる記憶は無限に繋がっていく。
これは日記のような散文形式では出来ないことじゃないかと僕は思っている。
もちろん僕は適当な人間なのでそもそも毎日日記をつけることなんてできるわけないんだけどね。
というわけで日記がダメな人でもネタ帳は作ってみると色々と発見があるかもしれないですよ。