姫ちゃんのピュアさに君は付いて来られるか?

姫ちゃんのリボン 1 (集英社文庫(コミック版))

姫ちゃんのリボン 1 (集英社文庫(コミック版))

姫ちゃんのリボン」はビッチ少女マンガばかりでうんざりしている男子諸君への処方箋。
とはいっても結構昔から男性ファンが多い少女マンガと言われていた。
アニメでもやっていたし(スマップの「笑顔のゲンキ」・・・)何より絵が可愛くて濃すぎない。
主人公の小学生、姫ちゃんは魔法の国のそっくりさん、エリカの修行のためにリボンを貸し出される。
このリボンを使えば他人に変身できるが、変身しているところを人に見られたらリボンも記憶も取り上げられてしまう。
両思いなのに素直になれないスポーツ少年、その少年を狙うライバル、魔法の力で喋れるぬいぐるみと、まさに少女マンガの王道を貫く要素群。
しかし、ストーリー構成は実にしっかりしていて全くストレスなく読み進められる馬力を持っている。少女マンガにありがちな冗長さがないのだ。
作者の水沢めぐみはお茶女付属→早稲田だし、何より夫があの脚本家、成瀬活雄だってんだからなんか納得してしまう。
少女マンガの可愛さをまといながらもかなり巧みなプロット構成がなされている傑作だ。
余談だけどこの頃の少女はやっぱり大人とかお姉さんとかに憧れてるところが今とちょっと違う気がした。