ハウスという音楽
「乙女ハウス」なんて違和感ありまくりの言葉、一体誰が考えたんだか。
HMVやタワレコのクラブミュージックコーナー。ハウスの所をちょっと覗くと「乙女ハウス」なる言葉がちょろちょろと。
要するに「キャッチーで甘い女性ボーカルの入ったオシャレなディープハウス」のことらしい。
「エロ可愛くなりたくて、夜遊びにも興味あって、でもトランス系のイベントは頭悪そーなギャルばっかでちょっと・・・」
って感じの女子大学生をハウスミュージックに呼び込むには確かに悪くない戦略かもしれない。
ハウスバンド、「ディー・ライト」のメンバーとして世界的に活躍後、プロデューサーやDJとして活躍するテイトウワ。
そんな彼も「乙女ハウス」なる言葉を全面に押し出して新しいコンピレーションを出している。
MOTIVATION FIVE compiled by DJ TOWA TEI
- アーティスト: オムニバス,TOWA TEI,Kid Massive feat.Tiger Lily,Feist,Polyphonics feat.Hasina Sheik,Jason Herd feat.Katherine Elli,Antoine Clamaran feat.Emilie Chick,Dub Pistols feat.Terry Hall,Gossip,Novika & Innocent Sorcerers,Soul Central feat.Billie,Soularis
- 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2007/06/20
- メディア: CD
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もうジャケットからして米原康正の撮ったエロ可愛いオネーさん五名が艶やかな視線を送っていて買うのが恥ずかしい。
しかし内容はというと、ジャケットに反してかなりまとも。
派手めでキラキラした感じの女性ボーカル曲中心でコンピレーションされているが、さすがテイトウワ、女性受けを狙いながらもそんなにチャラくない。
ハウスって何?という人はこれから4つ打ちダンスミュージックに入門するのもいいと思う。
でもやっぱりコレのリスナーにとって音楽ってのは歌がなきゃダメなのかなーとも思うけれど。
しかしハウスが昔、完全に黒人のものだった頃の曲はやっぱりいい。
エロ可愛い女の子なんかじゃあ全然勃たない、ゲイの黒人が絡んでいるような泥臭いハウスを求める人々にはこのコンピ。
- アーティスト: Masters at Work
- 出版社/メーカー: Rapster
- 発売日: 2006/02/01
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ハウスというクラブカルチャーの教科書的な出来だ。
古い曲ばかりなので現代のハウスを求める人には全く勧められないが、ハウスの神髄はこういった曲にある。
ということでハウスの中でも対極にある二つのコンピ。
双方に魅力があるというところかな。